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今回のクルマはトヨタのbBです。
先代（初代）bBは、ワイルドな若者向けミニバンという触れ込みで登場したものの、意外やユーティリティーを求める一般ユーザーにも好評なクルマでした。
そんなクルマが、モデルチェンジを機にヴィッツベースからパッソベースへとプラットフォームを一新し、スタイル・コンセプトともに、より遊び志向を強めたというので、検証してみることにしましょう。
まず外観からですが、一言でいって「やんちゃなスタイル」です。ストリートファッションを強く意識しているんでしょう、そこらかしこに「ワル」な匂いがプンプンします。
また、真面目な大企業・トヨタがやったにしては、なかなか堂に入ったデザインで、今までこの手のクルマにありがちだった「中途半端なカッコ悪さ」は感じられません。
あとは、反逆思考の若者達がこのような「既製品」をはたして受け入れるかどうかですが、こればかりは今後の販売実績を見てみないと判らないので言及は避けましょう。
その他、各部の造り・建付け等は安心のトヨタ品質で仕上がっていました。
次にインテリアですが、これは「Music Player」をメインテーマに掲げているだけあって、まるでクラブに迷い込んだかのようなものです。
センターメーターの文字盤から９個もあるスピーカーの周囲までが、怪しげな紫色のイルミネーションに彩られています。
まあ、雰囲気はともかく、視認性や操作性には問題ありません。
各シートの造り・座り心地は、硬めでしっかりした意外に良いもので、各乗員の空間にもゆとりがありました。
そして、ラゲッジスペースはフロアこそ高めですが、簡単に背もたれを倒すだけでフラットにすることが出来、使い勝手はまずまずといえるでしょう。
試乗しました。SU-LEV、可変バルブタイミング機構付1500cc4気筒DOHCエンジンに4速ATを組み合わせたＺ“Q version”という最上級モデルです。
このクルマ、ベースがパッソと聞いていたんで、さほど期待していなかったんですが、乗ってみれば意外なほどしっかりと走るクルマでした。
1070kgという、ミニバンにしては軽量なボディーに、1500ccエンジンと4速ATのマッチングはリーズナブルで、パワーの出方も申し分ありません。背高ボディーの割りにカーブなどでもふらつかず、乗り心地も適度にしなやかさを保っています。
取り回しはボンネットこそ見えませんが、ボクシーなボディー形状のおかげで見切りは良く、小回りも良く効きます。
その他、電動パワステの操舵感、ブレーキの効きなどにも問題はありませんでした。
総評です。
さすがはトヨタのバッジを付けたクルマ････。ふざけたコンセプトだろうが製造工場がダイハツだろうがベースがパッソだろうが関係ありません。クルマとしての基本性能はしっかり押さえてありました。
このデザイン・スタイル・コンセプトが気に入ったのであれば、「どうぞお買いなさいな」といいますが、私自身はさすがについて行けないというのが実感です。
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